- FXのスイングトレードって何?
- スイングトレードのメリット、デメリット、向いてる人は?
- スイングトレードの手法を知りたい
このような疑問が解決できる記事となっています。
FXのスイングトレードのメリット、デメリット、向いている人、トレード手法について、FX初心者の方向けに分かりやすく解説します。
【FX】スイングトレードとは?分かりやすく解説
スイングトレードの意味
FXにおけるスイングトレードとは、ポジションの保有期間が数日~数週間の長期のトレード方法です。
トレンドの大きな値幅を狙うようなトレードになります。
FXのスイングトレードは株式のような数年単位で長期保有するという感じではなく、数日間である程度の値幅をとっていくといった感じです。
スイングトレードと他トレードスタイルの違い
トレードスタイル | 保有時間 | pips |
スキャルピング | 数秒~数分 | 数pips |
デイトレード | 数十分~数時間 | 10~40pips程度 |
スイングトレード | 数日~数週間 | 50pips~ |
FXではスイングトレードが最も保有期間が長いトレードスタイルです。他のトレードスタイルと比べて保有時間が長い分、大きな値幅を取りにいきます。
スキャルピングやデイトレードはそこまでファンダメンタルズ分析は必要なく、主にテクニカル分析がメインとなります。
スイングトレードは数日間保有することが多いので、他2つに比べると多少ファンダメンタルズ分析をした方が良いです。
ファンダメンタルズ分析をそこまで重要視する必要はないのですが、ある程度取引する通貨ペアの国の情勢は知っておいた方が良いでしょう。
スイングトレードは勝てない?難しい?
スイングトレードは簡単なのか、難しいのかという話ですが、個人的にはトレードスタイルの中で最も簡単だと思います。
最も難しいのはスキャルピングだと思っています。
スキャルピングは判断する時間が短く、それをできるようになるには結構な瞬発力と判断力がないとできません。
さらにトレード回数が多く、1回1回のトレードの反省や改善がしにくいので、成長もしにくいトレードスタイルです。
スイングトレードは数秒が重要なトレードスタイルではないので、じっくり考えて判断することができ、1回1回のトレードを振り返って反省することができます。
スキャルピングと比べると難しくはないと思います。勝てるかどうかは、その人次第なので、一概に勝てるとは言えませんが、他トレードスタイルと比べて勝ちやすいとは思いますよ。
【FX】スイングトレードのメリット
- 放置できる
- トレード以外のことができる
- 1回の利益が大きい
- 損小利大
- 取引コスト
- スワップポイント
- ポジポジ病
一度ポジションを保有したら放置できる
スイングトレードは1一度ポジションを保有したら、決済するまでの数日間は放置することができます。画面を見ていても基本的には何もできませんからね。
自分の思った利確ポイントか、損切ポイントか、節目となるポイントに来るまで待つだけです。
1日に何度も取引をするデイトレードやスキャルピングは画面に張り付く時間が長く、ずっと座ってモニターを見続けなければいけません。
結構精神面や目が疲れます。スイングトレードはチャートを1日に1回~2回程度確認すれば良いだけなので、そういった面で大きなメリットと言えると思います。
トレード以外のことに時間を使える
一度ポジションを保有したら放置できるので、他のビジネスや趣味などに使える時間が増えます。
トレード以外のことをすると精神的にも安定しますし、専業で一日中部屋にこもって、画面に張り付いていると健康にも悪影響なので、適度に他のことができるというのは大きなメリットですね。
私はFXだけでの専業はおすすめしていません。FXで成功しているなら経済的には他の仕事なんてする必要はありませんが、トレードばかりしていると精神的にとても疲れます。
トレードももちろん好きですが、そればかりだと疲れてしまいます。しかも部屋にこもりっぱなしになってしまうので、外の世界との関りも減ってしまいます。
だからプロトレーダーで何億も稼いでいても他のビジネスをする人が多いんです。楽しいからやっているんですね。
そういった意味でも大きなメリットでしょう。
トレード1回の利益が大きい
スイングトレードは1回のトレードでかなり大きな利益を得ることができます。他のトレード方法はスイングトレードと比べて、何回も小さいな利益を積み重ねます。
どちらが良いかはトレーダーの性格次第ですが、スキャルピングで100pips取るのは結構な重労働です。
そしてこれは次のことにも関係しています。
損小利大(リスクリワードの良い)のトレードができる
スイングトレードは損小利大のトレードがしやすいトレードスタイルです。
スキャルピングは数pipsの値幅を取るトレードスタイルなので、どうしても損小利大のトレードにはしにくいです。
良くてリスクリワード1:1、勝率が高くなければトータルで勝つことは難しいです。
それに比べてスイングトレードは大きな値幅を取りにいくスタイルなので、損切さえ小さくできればリスクリワードの良いトレードが可能となります。
損小利大のトレードが可能なら、そこまで高くない勝率(勝率40%とか)でもトータルでは勝つことできます。
取引コストを気にしなくて良い
スイングトレードは取引コストをそこまで気にする必要がありません。
スキャルピングなどの短期売買では、数pipsのサヤを取るスタイルなので、スプレッドやスリッページ、手数料などの取引コストがかなりネックになります。
何回もトレードしていたら、トータルでは相当な取引コストになっていることもあります。取引コスト負けすることもあります。
スイングトレードはトレード回数が多くないですし、取る値幅も大きいので取引コストを気にする必要があまりありません。
スワップポイント(金利)が受け取れる
スワップポイント目的でスイングトレードをする人もいるくらいですね。何日もポジションを保有するので、為替差益以外の利益、スワップ金利を得ることが可能となります。
もちろんですが、為替差損してしまっては元も子もありませんので、スワップポイントだけを気にしてトレードをするのだけはやめましょう。
ポジポジ病にならない
FXをやっていれば本来入るべきではなかったところでエントリーしてしまったり、損失を取り返したくて何かトレードできないかと無駄なポジションをとってしまうことがあります。
ポジポジ病と言われています。
スキャルピングやデイトレードの場合は1日に数回~は取引するので、勢いに任せてポジポジしやすいです。
スイングトレードではほとんどは待っている時間なので、ポジポジ病にかかりにくくなります。
【FX】スイングトレードのデメリット
- 持ち越さないといけない
- リスクに晒す時間が長い
- 利確、損切したくなる
- 複利の効果
- スワップポイントを払う
何日もポジションを持ち越さないといけない
スイングトレードはポジションを保有してからある程度放置できる反面、精神的に心配になったり、不安になったりすることもあります。
寝ている時とか、仕事中とか、四六時中気にしてしまう人にとってはかなり大きなデメリットとなります。
最悪の場合眠れなくなったり、トレードしている夢を見ることもありますよ。
逆にそこまで気にならないタイプの人には、デメリットにはならないでしょう。自分の性格に合ったトレードスタイルを選ぶのが大事です。
リスクに晒す時間が長い
スイングトレードは長時間ポジションを保有するので、その分リスクに晒している時間が長いです。
金融危機やコロナウイルスなどの感染症、自然災害などで相場が大きく変動することがあります。
その様な場合に逆指値を入れておけばなんとかなることもありますが、フラッシュクラッシュのような一瞬での暴落時は決済されないこともあるので、その時にポジションを保有していたら大きな損失を出すこともあります。
そんな頻繁に起こることではありませんが、いつ何が起こるか分からないのが相場です。
その時のためにストップロスを入れることと、口座に全資産を入れておかないなどのリスク管理は忘れないようにしましょう。
損切、利確をしたくなる
長くポジションを保有していると、早く損切したくなったり、利確したくなったりします。これをプロスペクト理論と言います。
スイングトレードではチャートを見なければそのような行動をとりにくいとは思いますが、不利な動きをしたり、ある程度の含み益が出たら決済したくなってしまうことがあります。
スイングトレードに限らず、デイトレードでもあり得ることですが、中途半端な行動をしてしまうと、それが癖になったり、トータルで負けてしまうので自分に軸を持って信じましょう。
複利効果
スキャルピングやデイトレードはトレード回数が多い分、複利の効果を十分に使うことができるので資金効率が良いです。
スイングトレードはトレード回数が少ないので、複利の効果をあまり使うことができません。
スワップポイントを払う
スワップポイントは貰うだけではなく、払う場合もあります。
ポジションを保有している間ずっとスワップポイントを払い続けなければいけない場合もあるので、大きな取引コストになってしまうことも。
あらかじめスワップポイントを払うのか、貰えるのかを把握しておいて、払うのであればどのくらいの期間なら保有していられるか、どのくらい払うのかを想定しておきましょう。
【FX】スイングトレードに向いている人
- 初心者
- サラリーマン、学生
- 長期保有でも気にしない
- スワップポイント狙い
初心者
スキャルピングは難しいので初心者向けではありませんが、経験をたくさん積めるという面では初心者向けではあります。
スイングトレードはそこまで難しくない反面、経験を積むのに時間がかかってしまいます。
初心者はスキャルピングに手を出しがちです(私もそうでした)。
たくさんのトレード経験をしたいなら短期間でスキャルピングをやるのは良いと思いますが、ある程度したらスイングトレードやデイトレードに移行することをおすすめします。
サラリーマンや学生
サラリーマンや学生のようにあまり時間がない人はスイングトレード向きだと思います。
学校や会社の仕事が終わってからだと、18~19時~チャートを見始めることになりますよね。
スキャルピングの場合はエントリーチャンスが結構あると思いますが、デイトレードの場合はトレードチャンスはないかもしれません。
スイングトレードはそもそも頻繁にエントリーしないので、1日にエントリーチャンスがなくてもOKです。
他のトレードスタイルはチャートに張り付いていなければいけないことが多いですが、スイングトレードは1日に1回程度見れれば良いので、時間がないサラリーマンや学生、何か他にやることがある人向けと言えると思います。
長期保有が気にならない人
チャートが気になって仕方がなくなる人はスイングトレードは合っていないと思います。
一度ポジションを持ったらあまりチャートを見ず、心配せず気にしない人でないと精神が持ちません。
スワップポイント狙いの人
スワップポイント狙いならスイングトレード以上の長い取引でないといけませんので、自然とスワップポイント狙いの人向けのトレード方法になります。
ただし、先ほども記載した通りスワップポイントは払う場合もあるということと、為替差益で大きな損失を出していては本末転倒になるという部分は忘れないようにしましょう。
【FX】スイングトレードの注意点
- 含み損塩漬け
- ハイレバ
- 窓開け
含み損を塩漬け
損切をせずに含み損が大きくなってしまって、損切したいけどできないからスイングトレードに変更するなんてやり方はいつか破産します。
スイングトレードで同じことをやってしまった場合は結構危ないです。
元から他のトレードスタイルと比べて損切幅が大きくなりやすいので、損切できなくなった時はかなり大きな損失を抱える可能性があります。
最初から決めていたラインでしっかりと損切して、予定より大きな含み損を抱えないようにしましょう。
高いレバレッジでのトレード
1回のトレードの損失額が大きくなるので、レバレッジをきかせすぎたトレードをしてしまうと、1回のトレードで口座残高の大半を失ってしまうこともあります。
スイングトレードをするなら低めのレバレッジでトレードし、1回の取引の損失額を大きくし過ぎないようにしましょう。
週明けの窓明開け
週をまたぐと、週明けが窓開けで始まることがあります。
想定内の値幅なら良いのですが、相場の変動が大きい時は数百pipsの窓を開けることもあります。
逆指値もかかりませんし、想定外の含み損になってしまっては損切したくてもできなくなってしまうことがあります。
週末はポジションを持ち越さないで決済するようにするか、大きい窓を開けても特にダメージがないようにしましょう。
【FX】スイングトレードにおすすめの通貨ペアと時間足
スイングトレードでおすすめの通貨ペアや使う時間軸について解説します。
おすすめの通貨ペア
安定している通貨ペア
- 米ドル円
- ユーロドル
あまりボラティリティが大きい通貨ペアだと、窓開けが大きくなる可能性があるので、注意が必要です。
基軸通貨のようなメジャー通貨だと、そこまで大きな窓を開けることはないので、そういった面ではおすすめです。
スワップポイント狙い
- トルコリラ
- メキシコペソ
- 南アフリカ共和国のランド
金利が高い国の通貨です。ただ、新興国で通貨が不安定なので、為替差益のリスクが高いというデメリットもあります。
おすすめの時間足
スイングトレードでおすすめの時間軸は長期の時間足です。
スイングで1分足などの下位足を見てもあまり優位性がないので、4時間足以上の上位足を見ることをおすすめします。
主に上位足を見ると言っても、エントリーのタイミングは下位足で測ることが多いです。
【FX】スイングトレードの手法
4時間足や日足以上の上位足で分析するスイングトレードの手法をいくつか紹介します。
水平ラインやトレンドラインを使った手法
4時間足以上の上位足に水平ラインやトレンドラインを引いて、サポレジしそうなところでエントリーします。
このチャート画像ではトレンドラインとサポレジラインが重なっているところでエントリーし、直近の安値で利確します。
7日間保有で180pipsです。1日25pipsくらいの計算になります。
+移動平均線(グランビルの法則)
上記の手法にグランビルの法則を組み合わせるとこのような感じになります。
サポレジラインとトレンドラインと200MAで綺麗に反発していますよね。上位足であればあるほど、テクニカルが効きやすく、このような抵抗帯が意識されやすいポイントとなります。
スイングトレードでなくても、このようなポイントを意識するとトレードがしやすくなると思います。
ローソク足のプライスアクションや他インジケーターを使うのも良いと思いますが、判断基準は多過ぎない方が良いですよ。
ナンピン(分割エントリー)
上位足のサポレジでエントリーするので、ピッタリ反応することの方が少ないです。
価格でなく価格帯でエントリーポイントを捉え、その価格帯の中でロットを分割してエントリーすると、平均取得価格を調節できるので、スイングトレードには合っているトレード方法だと思います。
スイングトレードで絶対に見るべき時間軸
スイングトレードで絶対に見るべき時間軸は週足です。
2日から1週間程度ポジションを保有するので、週足は必須になります。なぜかというと、週足が陽線になるか陰線になるかがわかれば値幅をとりやすくなるからです。
例えば、週足が陽線になるのであれば、ロングすれば良いですし、陰線になるのであればショートすればいいだけです。
スイングトレードするなら週足は見て、陽線になるか陰線になるかを見るようにしましょう。
この考え方は4本値を基準とした私のトレード手法に近い考え方です。良かったら。
まとめ
- スイングトレードは保有期間が長い
- 学生、サラリーマン、初心者向け
- レバレッジは低い方が良い
- 週明け注意
皆さんがスイングトレードで、上手く資金を増やせていけることを願っています。
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