- ハーモニックパターンとは?
- ハーモニックパターン種類は?
- どんな手法なの?
- 他のインジケーターとの組み合わせたトレード方法は?
このような疑問が解決できる記事となっています。ハーモニックパターンの基本から具体的なトレード方法まで、FX初心者にもわかりやすく解説していきます。
FX】手法「ハーモニックパターン」とは?わかりやすく解説
ハーモニックパターンって何?特徴は?
ハーモニック(調和的な)パターン(形、図形)は簡単に言えばチャートパターンみたいなものです。
ハーモニックパターンにはいくつものパターンがあって、その形はフィボナッチ比率を基本に作られます。
チャートパターンと同じで、ある程度チャートがどんな形になるかが予測できれば、反転するポイントを見つけやすくなり、そこで売買することができます。
SB|NSやYouTubeなどでハーモニックパターンで分析したり、トレードしたりしている人をそんなに見かけたことがありませんが、欧州では結構使われている手法です。
割と最近の手法とも言われています。
ハーモニックパターンを知る上でフィボナッチのことは必ず知っておきましょう。
ハーモニックパターンの種類一覧
ハーモニックパターンにはたくさんの種類があります。
「クラシックハーモニックパターン」
- ガートレー
- バット
- バタフライ
- クラブ
「変形ハーモニックパターン」
- オルトバット
- ディープクラブ
「特殊ハーモニックパターン」
- 5-0パターン
- スリードライブ
「新種ハーモニック」
- サイファー
- ネンスター
- シャーク
- ブラックスワン
- ホワイトスワン
これ以外にも種類はあって、もちろん全て覚える必要はありません。
この世にテクニカル指標は数えきれないくらいあります。ハーモニックパターンだけでもこれだけあります。
全て覚えたからと言ってすべてを使える訳ではないので、自分で使う分だけ覚えればOKです。
メジャーな種類だけで十分だと思います。
難しい?勝てるの?
チャートパターンと比べるとフィボナッチ比率があるので少しややこやしいかもしれませんが、一度覚えてしまえば難しくありません。
そもそも簡単に勝てるテクニカルや手法というのは存在しないので、ハーモニックパターンだから勝てるとか勝てないというのはありません。
相場なのでテクニカル指標が使える時もあれば、使えない時もあります。
効くときにリスクリワードの良いトレードをして、ハマらない時に素早く損切するだけです。
時間軸、通貨ペア、トレードスタイルは?為替相場でも使える?
相場はフラクタル構造なのでどの時間足でも使えますし、デイトレードでもスイングトレードでもスキャルピング、どのトレードスタイルでも使うことができます。
基本的に相場の本質は変わらないので、どの通貨ペアでも、為替相場でも株式相場でも使えます。
手法「ハーモニックパターン」の基本をわかりやすく解説
ハーモニックパターンの基本的な考え方について分かりやすく解説していきます。
フィボナッチ比率とXABCDが基本
この画像のように変わった図形を作ります。
Xから始まって、XABCDという流れで形を作って行き、Dの反転でトレードします。
XA、AB、BC各波動をフィボナッチ比率で測り、ハーモニックパターンのどれかに当てはまったらDの転換を狙います。
Dで売ればリスクリワードの良い取引ができそうですよね。さらに勝率も高めの手法となっているのが人気の理由です。
XABCDを色々組み合わせたものがハーモニックパターンなので、これだけ覚えれば、あとは形とフィボナッチ比率を覚えるだけです。
PRZ(Potential Reversal Zone)=Dで反転する理由
PRZ(ポテンシャルリバーサルゾーン)は潜在的な反転ゾーンという意味で、フィボナッチエクステンション、エキスパンションの水準が重なるポイントになります。
別の言い方をすると反転する可能性が高いポイントということです。統計上はかなり高確率で反転するというデータもあります。
Dで反転しやすい理由がこれです。
例えば、値幅計算であったり、フィボナッチエクスパンションなどXA、AB、BCの波動から見てDで反転する他テクニカルが当てはまります。
要するに「Dは見ている人が多いポイント」となるということです。
なのでDで反転しやすい→そこで取引すれば高勝率、良いリスクリワードでトレードできます。
手法「ハーモニックパターン」種類別の解説
ハーモニックパターンの最もメジャーな種類クラシックハーモニックパターンの特徴とどんな場面で出現しやすいかをわかりやすく解説していきます。
ガートレー(Gartley)
H・M・ガートレーという人が発見したパターンです。
- B地点はXAの0.618
- C地点はABの38.2~0.886
- D地点はXAの0.786
- D地点はBCのエクステンション1.13~1.618
- D地点はX地点を超えない
ガートレーパターンはトレンドの調整場面(押し目、戻り目)で出現しやすいパターンです。
Dでトレンドに乗れたら、トレンドの初動をつかむことができる可能性があり、大きな値幅を狙うことも可能です。
クラブとフィボナッチ比率が似ていて、違う点はDがXを超えるか超えないか。Xを超える場合はクラブの可能性を考え、超えない場合はガートレーの可能性を考えましょう。
※画像の数値が間違っています(D地点はBCの1.272又は1.168ではなく1.13又は1.168)
バタフライ(Batterfly)
バタフライなので蝶のような形をしたハーモニックパターンになります。
- B地点はXAの0.786
- C地点はABの0.382~0.886
- D地点はXAの1.27
- D地点はBCの1.618~2.618
- DがXを超える
- Bの調整が深い
Bの押し(戻し)が深いのが特徴なので、XAの調整が深い場合はバタフライパターンの可能性を考えても良いかもしれません。
もう1つ特徴的なのが、ガートレーやバットとは違ってDがXを超えていきます。
高安を更新してトレンドが続きそうと思いきやの反転になるので、何か他のサポートやレジスタンスを見つけて、そこでのプライスアクションを見てからエントリーしていきましょう。
チャートパターンのフラッグのような形をしていて、トレンド相場の調整部分で見られやすいです。
バット(But)
バットなのでコウモリのような形をしたハーモニックパターンになります。
- B地点はXAの0.382~0.5
- C地点はABの0.382~0.886
- D地点はXAの0.886
- D地点はBCの10618~2.618
- DがXを超えない
ハーモニックパターンの中でもバットは出現頻度が高めで、レンジ相場、トレンド相場どちらでも見られます。
トレンドの押し目や戻り目の場合はチャートパターンのフラッグのような形になりますね。
「チャートパターン【フラッグ】の特徴やトレード方法について」
バタフライパターンと違うのはDがXを超えないという点です。
DがXと近い位置にあり、X超えたら撤退するという判断ができるので、リスクリワードの良い損小利大のトレードをすることが可能です。
クラブ(Club)
クラブなのでカニみたいな形をしたハーモニックパターンになります。
- B地点はXAの0.382~0.618
- C地点はABの0.382~0.886
- D地点はXAの1.61.8
- D地点はBCの2.618~3.618
- DがXを大きく超える
クラブの特徴はDがXの1.618と深いところです。私も良く使っているフィボナッチ比率なので、Dで反発しやすいというのはよく理解しています。
Bが0.382~0.618となっていて、バット(B地点0.382~0.5)やガートレー(0.618)などと重なるポイントとなっています。
DがXを超えた場合はバットとガートレーという選択肢はなくなり、クラブの可能性が高くなります。
高値(安値)更新でトレンドが継続したと思いきや反転するパターンなので、むやみにDで逆張りせずに他の抵抗帯やプライスアクションを見て判断するようにしましょう。
FX】手法「ハーモニックパターン」の簡単な見つけ方
ハーモニックパターンはフィボナッチ比率で見つけますが、もっと簡単に見つける方法があります。
インジケーターで検出
自動でハーモニックパターンを検出してくれるインジケーターがあります。
ただ、無料のモノは少なく、有料のモノがほとんどです。
ハーモニックパターンを基本としたEAや自動売買も結構あります。
トレーディングビュー(TradingView)
TradingViewのチャートではデフォルトでハーモニックパターンを分析するためのツールが備わっているので、見つけやすくなっています。
MT4では入っていないため、ハーモニックパターン使いには結構便利です。
手法「ハーモニックパターン」と他テクニカルを組み合わせたトレード方法
ハーモニックパターンと他のテクニカル指標を組み合わせたトレード方法をいくつか紹介していきます。
エリオット波動理論とハーモニックパターンの組み合わせ
エリオット波動理論とハーモニックパターンを組み合わせたトレード方法です。
CDの波動をカウントします。推進派5波が終わったのを確認して、Dでの反転を狙うやり方です。
このやり方にフィボナッチリトレースメントを追加してみるとこんな感じになります。
フィボナッチリトレースメントとハーモニックパターンの組み合わせ
CDの波動をエリオット波動理論でカウントし、3波にフィボナッチリトレースメントを引きます。
1.618が黄金比なので、その付近でDの反転を狙っていきます。
移動平均線やチャートパターンとハーモニックパターンとの組み合わせ
例えばですが、短期の移動平均線を表示させて、MAのブレイクを確認してからエントリーしていくこともできます。
D地点で三尊やダブルトップなどが確認できるとよりエントリーしやすいですよね。
他テクニカル指標やフラクタル構造
他にもトレンドラインやオシレーター系(RSiとかMACD、ストキャスティクスなど)などを組み合わせて使っても良いかもしれません。
また、テクニカルだけでなく、上位足の値動きから下位足の動き、つまりフラクタル構造を意識するとより精度は増すと思います。
損切と利食い
損切は例えば、Dで出現したチャートパターンの高値を超えたら、あるいはXを超えたらで良いでしょう。
利食いはBの高値とかCの安値もしくはAの安値付近などの抵抗帯を確認したり、CDにフィボナッチを引いて抵抗帯を確認したり、その時の相場によって見定めていくしかないと思います。
トレードはパターンを認識していくゲーム=ハーモニックパターンはそのうちの1つ
個人的にはトレードは自分の取りやすいパターンと取りにくいパターンを認識していくゲームだと思っています。
自分の取りやすいパターンの時にしっかりと取り、取りにくいパターンの時に避けるを続けていきます。
そうすれば無駄なトレードが減りますし、いつもの得意なパターンと違うと感じたらすぐに撤退することができます。
そのパターンの1つがハーモニックパターンです。チャートパターンかもしれませんし、別の手法かもしれません。
自分の得意なチャートパターンを増やしていきましょう。
まとめ
- ハーモニックパターンはチャートパターンの1つ
- 種類はたくさんあるけど、全て覚える必要はない
- ハーモニックパターンを覚えたからといって勝てる訳ではない
- 大事なのは自分の得意なパターンを見つけていくこと
皆さんがハーモニックパターンを使ったトレードで、上手く資金を増やせていけることを願っています。
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