- バンドワゴン効果ってどんな心理学?
- バンドワゴン効果とFX相場の関係は?
- バンドワゴン効果の大衆心理を読んでトレードで勝てる?
このような疑問が解決できる記事となっています。バンドワゴン効果の意味や例、FXとの関係について分かりやすく解説していきます。
大衆心理「バンドワゴン効果」はどんなトレード心理学?
バンドワゴン効果の意味は「美人投票」
バンドワゴン効果とはハーヴェイ・ライベンシュタイン(Harvey Leibenstein)というアメリカの経済学者が提示した経済やビジネスでも使われる行動心理学です。
バンドワゴン効果にはどのような意味があるのかというと、「多くの人が支持をすればするほど、さらに支持されやすくなる人間の心理」のことです。
別の言い方をすれば美人投票です。
これだけでもなんとなくはわかりそうですが、かみ砕いて説明していきます。まずバンドワゴン効果の名前から説明します。
なぜバンドワゴンなのか。
バンドワゴン効果の名前の由来
バンドワゴン効果の名前の由来はこんな感じです。
バンドワゴン(楽隊車)が賑やかな音楽を流してゆっくりと進んでいて、車の後ろには数人の人がついてきています。
盛り上がっている音楽につられて、人が少しずつ参加していきます。その光景を見て車の後ろについてくる人はさらに人は増えていきます。
どんどん人が増えて車を囲むほどの人であふれかえりお祭り騒ぎになってしまいます。そうやって集団を見て人がさらに増えていきます。
「人が集まっているから楽しそう」→「私もしよう」
人が集まっていたら何をしているんだろうと気になって見に行ってしまいますよね。集まっていった人を見た人がまた見に行って、さらに人が人を集めます。
これがバンドワゴンの名前の意味です。集団心理ですね。
バンドワゴン効果の例
バンドワゴン効果は世の中にあふれています。「多くの人が支持しているから良い」「みんながしているから私もしよう」など思ったことはありませんか?
あれは全てバンドワゴン効果です。
有名であればあるほど人は食いつきますよね。有名でなければ興味を持たない人もいます。
有名人やブランドとかみんな大好きですよね。ブランドは多くの人に支持されているからこそブランド力が上がります。ブランド力が上がればさらに人を引き付けます。
マーケティングや政治、経済、SNS、恋愛、飲食店、ビジネスなど色々なところで使われています。
本は売れれば売れるほど注目されて読む人が増えますし、行列ができていたら気になっていきたくなりますよね。
音楽、化粧品、ファッション、職業、野次馬、人が多く集まる所、などどんなところでもバンドワゴン効果は見れらます。
特に日本人は他の人と同じことが正義、みんなと同じで安心みたいなところがあるので、バンドワゴン効果の心理が強いかもしれませんね。
そして投資の世界でもバンドワゴン効果の現象は起こっています。
FX】バンドワゴン効果とトレードの関係性
FXのチャートは集団心理で作られている
先ほどの楽隊車の話の続きです。
人がどんどん増えていくと、バンドワゴンパーティーを始めた人は車から降りていきます。車は多くの人に囲まれて速度は遅くなってしまい、最終的に前に進めなくなってしまいました。
車が停まるとさらに人は増えていきます。バンドワゴンは前に進む役割がありますが、人が多くて進むことができません。
そこで運転手はバックして人を薙ぎ払います。賑やかな音楽は止まって、人々は車に振り落とされて、けが人も出て人々は驚きます。
バンドワゴンはそのままアクセルを全開で急発進して人々を振りほどきます。車の周りに人はほとんどいなくなりました。
いなくなってからパーティーを始めた人たちが戻ってきて、バンドワゴンに飛び乗りました。
人がいないバンドワゴンに乗り込むのは簡単です。車でしばらく走ると、再び音楽を流してゆっくりとした速度で走り、また人を集めます。
するとまた人が集まってきてお祭りが始まります。
これと同じ現象が相場でも起きています。相場は人の集団心理でできていますからね。
多くの人がトレンドと思えば思うほど、強いトレンドが形成されていきます。
多くの人がトレンドと気づいた時には、車は人々を薙ぎ払おうとしている頃で、次のトレンドを作り始めようとしています。
遅れてトレンドに参加した人は薙ぎ払われて大きな怪我(ロスカット)をしているかもしれません。次のトレンドにも遅れて参加し、また怪我をしてしまいます。
FXで負ける人は、いつもバンドワゴンには乗れずに、追いかけるだけで最後は薙ぎ払われて怪我をします。
FXで勝っている人はいつもバンドワゴンに乗って、集団とは別の行動をします。
大衆にならずにバンドワゴン効果を避けるには
例えば、普段投資の話なんてしない人が投資を勧めてきたら危険です。
靴磨きの少年が○○株を勧めてきたので、売ったらその後暴落したという話は有名ですよね。
投資の世界では誰でも儲かると知っているレベルになると危険です。一目でバンドワゴンが盛り上がっているのが分かるのと同じです。
仮想通貨も同じでしたよね。どんどんレートが上がっていき、誰もが知り始めた後に暴落しましたよね。
そんなところからバンドワゴンに向かっても乗ることはできず、後ろをついていくだけになります。バンドワゴンに乗る機会を伺って、薙ぎ払われた後に飛び乗るのが賢明です。
今どのような状況なのか、人々はどのように考えているのかを把握することでバンドワゴン効果にはまらずに済むことはできると思います。
誰もが得すると認識されている時は危ないと肝に銘じておけば、大衆にならずに済みます。
バンドワゴン効果から得られる教訓
バンドワゴンにどのタイミングで乗った人が一番得をして、どんな人が一番損をするか。
バンドワゴンの状況と相場の状況を重ねてみると、どんな時にバンドワゴンに飛び乗ったら良いかがわかります。
多くの人が集まっているのを見て、行きたくなるのは大衆で、バンドワゴンに飛び乗った人たちはいつも損をしています。
FX相場でいうなら、誰もがトレンドと認識した頃にトレンドフォローを始めて、すぐにトレンド転換してロスカットされる人たちにあたります。
得をするのはパーティーを始めた人、人々がバンドワゴンに薙ぎ払われて人がいなくなった時に飛び乗る人たちです。
FX相場いうと、誰もがトレンドだと認識し始めたころには利確し終わっていて、次のトレンドに乗る準備をしています。
大きく動いたから追いかけるようなトレード(イナゴトレード)をしていては、FXで勝てるようにはならないでしょう。
バンドワゴン効果から得られる教訓は、大衆と同じ行動をしていては負けるということです。
FX】トレードでバンドワゴン効果を克服する方法
自分のトレードルールを作り、それを守る
FX相場は無秩序なので、何をやっても良いですし、どんなやり方でトレードしてもOKです。
それゆえに値動き全てがチャンスに見えてしまい、バンドワゴン効果で追いかけトレードになってしまいがちです。
なので相場に対して自分の考えや軸をしっかりと持って、こうなったらこうするというルールを明確化し、それを守ることで値動きに翻弄されることがなくなります。
バンドワゴン効果を克服したいなら、まずは自分に軸を持つことがおすすめです。
トレンドのどこでトレードすれば良いかを知る
チャートを見てトレンドのどこで売買をすれば、バンドワゴンに乗ることができるのかを知っていれば、振り落とされずに済みます。
そのためにはエリオット波動理論やダウ理論をしっかりと理解して、プロのトレーダーがどこで取引しているのか、損しているトレーダーはどこでトレードしているのかを知る必要があります。
次に実際のチャートを見ながら、どこで取引すれば乗り遅れずに、トレンドの終わりでエントリーせずに済むかを説明していきます。
エリオット波動理論やダウ理論についてはこちら。
【FX】実際のチャートを使ってバンドワゴン効果を解説
トレンドのどこでエントリーすれば良いか
綺麗なチャートを選びました。これを見ればどこで取引すれば良くて、どこで取り引きしてはいけあいかは明白ですよね。
エリオット波動理論で説明すると、2波、4波は下位足のトレンドなので、そこに乗るのはNGです。
1波、3波、5波に乗れれば良いですよね。ただ、1、3、5波に乗り遅れると、調整の2、4波で下がる可能性が高いので、損をする側になることも考えられます。
ではどこでエントリーすれば乗り遅れないか、それは2、4波の終わりです。
調整で下がっている時に逆張りすれば、初動に乗ることができます。
つまりバンドワゴンの乗ることができます。あとは大衆が乗り込んでくるのを待つだけです。
ただ、下がっている時に逆にトレードするのはとても怖いと思います。でもそこで取引できる人だけが勝てる様になっています。
利確の目安
バンドワゴンにみんなが気付いて乗り込んで来ようとしてきたら、大衆はそこからエントリーしますが、賢明なプロトレーダーは利確し始めます。
具体的にどこで決済すれば良いかという話ですが、
- 直近の高安
- フィボナッチの138.2%~161.8%
- チャネルラインの上下限
- 値幅計算
- 強そうな抵抗帯にぶつかった時
ここで利確出来れば十分で、大衆はここから伸びると思って飛び乗っているところです。
もちろんその後は損切が待っていますが。
FXで勝てない理由にはプロスペクト理論以外にもありまして、「プロスペクト理論」「コンコルド効果」もその1つです。
まとめ
- バンドワゴン効果は大衆心理
- FXではバンドワゴン効果で負ける人が多い
- チャートを見てどこでトレードすべきかをよく考える
皆さんがバンドワゴン効果を使って、上手く資金を増やせていけることを願っています。
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