- FXとフラクタル構造の関係性は?
- フラクタル構造って何?
- フラクタル構造を使ったトレード手法は?
このような疑問が解決できる記事です。FXのフラクタル構造とは何なのか、メリット・デメリット、トレード手法について初心者にもわかりやすく解説していきます。
FX】フラクタル構造とチャートの関係を分かりやすく解説
フラクタル構造とはどんな意味?
フラクタル構造とは、一部分を拡大してみても、全体と同じような構造をしていることを言います。
上の画像は野菜ですが、野菜の一部を拡大して見ると全体と似たような構造をしていて、さらにその一部を拡大して見ると、やはり同じように全体と同じような構造をしています。
フラクタル構造は自然界、図形、音楽などで見られ、FXの相場もフラクタル構造でできています。
FXのチャートとフラクタル構造の関係性を詳しく説明していきます。
FX】チャートもフラクタル構造
FXのチャートはフラクタル構造でできています。
日足などの上位足で作られているチャートの形は30分足などの下位足でも同じように作られていて、さらに下位足の時間軸を見ても同じようなチャートの形が作られています。
もっと具体的に説明すると、日足で下降トレンドができているとして、綺麗にエリオット波動理論1~5波まで形成されているとします。
日足の3波を1時間足で見てみると1~5波で形成されていて、1時間足の3波を5分足で見てみると、やはり1~5波で形成されています。
こんな感じで下位足は上位足と同じ構造をしていて、時間足を落とせば同じ構造が繰り返されます。
つまりどの時間軸でも似たようなチャートの形になっていて、同じようなパターンを繰り返しています。
というか株、仮想通貨、全てのチャートもフラクタル構造
FXの相場だけでなく、株式、仮想通貨、その他のチャートも同じようにフラクタル構造でできています。
理由はそういうものだからとしか言えません。
上位足の一部が下位足、下位足の一部が上位足
上位足の一部が下位足というのは当たり前のことで、初心者でなければ誰もが理解していることだと思います。
日足の一部が4時間足で、4時間足のローソク足1本を4つで表示させるのが1時間足、1分足も同じです。
別の言い方をすると、日足を拡大したものが4時間足で、さらに拡大したものが1時間足です。
上位足のローソク足1本からでも得られる情報はたくさんあり、上位足を見れば下位足でどのような動きをしたかがわかります。
なので上位足が重要だと言われたり、環境認識する際も重要視されます。
動画でフラクタル構造を分かりやすく解説
【FX】フラクタル構造のメリット・デメリット
FXのフラクタル構造を使うメリット・デメリットについて初心者にもわかりやすく解説していきます。
現在の位置がわかりやすい(環境認識)
フラクタル構造を理解していると、相場がどのような状況で、現在どの位置に価格があるのかを把握しやすくなります。
例えば、上位足では高値圏にあるとして、下位足では絶好の押し目買いポイントだとします。
上位足を見ている人は高値だと認識しているので、ここから買うことはありませんが、下位足しか見ていない人は、まだ上昇すると思って買っていきます。
強い売りが見られれば、買っていた人は高値掴みで、高値圏と認識していた人はその下落に乗っかることが可能です。
フラクタル構造を理解していれば、大きな流れを把握することができ、小さな流れを見てどのタイミングで売買すれば良いかも把握しやすくなります。
現在が相場のどんな位置にいるかを認識していないと、次にどのような行動をするべきなのか、シナリオ作りもしにくいと思います。
チャートを複雑に考えてしまう
フラクタル構造が理解できれば、上位足の一部が下位足で、その一部が下位足になっていることがわかります。
それを気にし過ぎてしまって、日足が天井圏で、4時間足が下降、30分足では上昇していて、結局5分足ではどうしたら良いんだろう…。
みたいな感じで結局訳がわからなくなってしまうことがあります。
多くの時間軸を監視してしまうとこのようなことが起きてしまうので、シンプルに考えることができる時間足の数と見慣れている時間軸を監視するようにしましょう。
そうすることで複雑に考えることを回避することができます。
一貫したチャート分析ができる
どの時間軸でも同じことが起こっているのであれば、どの時間足でも同じように分析すれば一貫性のある分析ができます。
私はどの時間軸も同じように分析しています。
1年単位(週足)、1か月単位(日足)、1週間単位(4時間足)、1日単位(30分足)と見ていき、それぞれの時間足にフィボナッチリトレースメントとVolineというインジケーターを表示させ、MAと4本値で方向感を見て、分析してからシナリオを立てています。
フラクタル構造をしっかりと意識しているので、毎回やることが同じで、ぶれない分析方法となっています。
【FX】フラクタル構造の使い方や見方
フラクタル構造をどのように使えば良いのか、どんな見方をすれば良いのか紹介します。
マルチタイムフレーム分析
様々な時間軸を見てテクニカル分析することをマルチタイムフレーム分析と言います。
フラクタル構造とマルチタイムフレーム分析はセットみたいなものです。マルチタイムフレーム分析でフラクタル構造を見るという感じですね。
マルチタイムフレーム分析の詳細は「マルチタイムフレーム分析の基本と考え方」をどうぞ。
上位足から下位足に
上位足で大きな流れを認識して、下位足で小さな流れを認識していきます。
そうすることで全体像を認識した上で、細かな動きを認識して、売買ポイントを見つけることができます。
こちらもマルチタイムフレーム分析で詳しく説明していますので、読んでみて下さい。
チャートパターン
チャートパターンはフラクタル構造になっています。
例えば、上位足でダブルトップができていたとします。ダブルトップの右の山の部分を下位足で見てみると小さなダブルトップができていて、さらに下位足で見てみるとダブルトップができています。
このチャートパターンとフラクタル構造を活かしてトレードすることもできます。
チャートパターンを使った具体的なトレード手法は後半で解説します。
エリオット波動理論
先ほど軽く説明しましたが、エリオット波動理論とフラクタル構造は密接な関係をしています。
波動を拡大すると小さな波動があり、さらに拡大するとより小さな波動で相場はできています。
波動とフラクタル構造の関係を理解することができれば、トレードの方向性やタイミングなどが明確になるので、優位性の高いトレードをすることも可能となります。
エリオット波動理論とフラクタル構造を使ったトレード手法もこの後紹介します。
ローソク足
日足は1本、4時間足は1日6本で形成、1時間足は24本。
時間軸は違ってもローソク足の基本は同じで、高値と安値、始値と終値の4本値があります。
構造も同じで作られ方も同じです。ちょっと何言ってるのかという感じだと思いますが、私が使っているトレード手法は4本値を意識したものになります。
なのでスキャルピング、デイトレード、スイングトレードどのトレードスタイルでも使用可能です。
【FX】フラクタル構造を利用したトレード手法
フラクタル構造を使ったトレード手法を実際のチャート画像を使っていくつか紹介します。
チャートパターンを使ったトレード手法
1時間足でダブルボトムが形成されています。このWの右側を5分足で見ると、トリプルボトムや逆三尊のような形を形成しています。
もちろんダブルボトムになっていることもありますし、上位足がヘッドアンドショルダーで、下位足がダブルボトムになっていることもあります。
ここで言いたいのは、上位足でチャートパターンを確認したら、上位足のエントリーポイントで下位足のチャートパターンを確認します。
下位足でエントリーのチャートパターンが形成されているのであれば、下位足でエントリータイミングを測って取引します。
このチャート画像なら、前回の安値を更新せずに反発が見られそうだと感じたなら、下位足でも逆三尊が形成されそうなことを確認して、左肩の安値付近でエントリーします。
損切は安値を更新したら、利確は上位足のダブルボトムのネックラインで良いでしょう。
こんな感じでリスクリワードの良いトレードができると思います。
エリオット波動理論を使ったトレード手法
最初に説明した画像を使って、実践的なトレード手法を紹介します。
まずは日足できれいな波動を確認します。高値をつけてから大きく下げて、戻り目を付けたあとの3波を狙う戻り売りのトレードをしたいと考えます。
1時間足で1波の高値と安値にフィボナッチリトレースメントを引きます。61.8%~38.2付近で売りのチャートパターンやプライスアクションが出現したら売っていきます。
38.2%付近まで価格が上昇してきました。このポイントを5分足で見てみると、ダブルトップを形成しているのがわかります。
押し安値を更新し、三尊っぽい形が作られそうでしたが、再度上昇してダブルトップを形成してから一気に下落しています。
5分足の三尊の右肩か、ダブルトップの右のトップでエントリーします。
損切は5分足の前回高値を超えたら、利確は上位足の直近の安値か138.2%~161.8%付近です。
上位足の3波の開始が確認されてから、下位足の3波を狙うトレードも良いと思います。
3波の3波は最も伸びやすい波動なので。エリオット波動理論の詳細は「エリオット波動理論の基本と使い方」をどうぞ。
グランビルの法則を使ったトレード手法
4時間足できれいな波動を確認しました。グランビルの法則を使って5波目を戻り売りで取りに行きたいと考えます。
4波で戻り目を付け始めたら、3波の高値と安値にフィボナッチリトレースメントを引き、同じようなポイントでエントリーを待ちます。
半値~38.2%付近で売りが見られ、30分足で切り下げ三尊が確認されました。
チャートパターンやプライスアクションでエントリーしても良いのですが、下位足でもグランビルの法則でトレードするなら、この場合は右肩の赤い移動平均線にタッチしたとことですね。
直近の安値付近でもありますし、このポイントを5分足で見るとダブルトップになっていることも確認出来ます。
ヘッドで売ることもできます。30分足のヘッドを5分足で確認すると、三尊が作られていますし、三尊の右肩でグランビルの法則の売買ポイントがあるので、そこがベストなエントリーポイントになるのではないかと思います。
後からだと何とでも言うことはできるので、フラクタル構造を使ったトレードの例として、こんな考え方があると思ってもらう程度で良いです。
FX】トレード手法FORもフラクタル構造を
先ほど簡単に紹介した私が使っている手法です。4本値とMAで方向を見て、値幅の平均値とフィボナッチリトレースメントで未来を見ます。
各時間軸で値幅の限界値とサポート、レジスタンスを見つけて、今日、今週、今月の値動きを予測しています。
フラクタル構造を活かした手法となります。良かったらどうぞ。
まとめ
- フラクタル構造は自然界で良く見られるもの
- フラクタル構造は一部分を拡大してみても、全体と同じような構造をしていること
- 相場はフラクタル構造でできている
- 相場は自然現象
皆さんがフラクタル構造を使って、上手く資金を増やせていけることを願っています。
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